コミュニケーションが楽しくなる横の人間関係【2】
特に何もしてないのに気力が消耗していくのは不適切な人間関係をかかえてしまっているせいです。
横の関係を目指せば余計なストレス感情に引きづられることがなくなり、ものごとが好転していきます。よい人間関係を実現するためのステップ1です。
相互尊敬 相互信頼
よい人間関係の特徴は相互で尊敬し信頼し合うことだとアドラー心理学では教えています。
人を尊敬するという気持ちは自然と心からわいてくるべきもので、尊敬しようと思ってそうするものではないですよね。初対面の人でも無条件に尊敬できるかといったらぼくは無理です。
また、相手に「私はあなたを尊敬しているので私のことも尊敬してください。そうすればいい関係になれるんです。」というのは ちょっと変ですね。
自分を尊敬してくれることを勝手に相手に期待するのも私はどうかと思います。
ふつう引っ込み思案でコミュニケーションは苦手という人は、自分をネガティブにとらえている人です。そういう人が無理にコミュニケーションをとろうとすると、卑屈になったり、逆に横柄な態度になる傾向があります。実際にぼくがそうでした。当然よい人間関係など作れません。一人ただ自信をなくしてさらに人を避ける様になっていきます。
そんな人は、あせらずに先ずはステップ1として自分自身を一人の他人として尊敬してみることをおすすめします。
つまり自尊心を高めていくのです。ネットで検索すれば自尊心をあつかったコンテンツは容易に見つかるはずです。自分に合った方法で自尊心を可能な限り高めておきましょう。
自尊心とは自信と違います。自分を丸ごと受け入れ、その存在価値を認めることです。何があろうが揺らがないところが自信とは違うところです。
自分にすら価値を見い出せない人が、他人の価値を認め尊敬できるでしょうか。
他人を尊敬する時は相手の行動や属性に左右されるべきではありません。相手が子供でも老人でも、いかなる職業についていようが、外国人であろうが、どんな性格だろうが関係ありません。それらが尊敬する理由やしない理由にはなりません。ここで言う尊敬というのは存在そのものに対する無条件の尊敬のことです。
親や先生を尊敬しなければならないのはそうでしょう。しかし親は子供を、先生は生徒をやはり一人の存在として尊敬しなければならないんです。
他尊心(※)という言葉を聞いたことがありますか。自分が唯一無二の存在であり、かけがえのない素晴らしい存在であるという自覚が自尊心である一方で、自分の周りにいるすべての他人を、これ以上できないほど尊重し、尊敬する心が他尊心です。
- 自尊心を養う
- 他尊心を高める
(常に自尊心と同等の高さ・二つはどこまでも高めていける)
- 相互で尊敬し合える関係を目指す
※「他尊心」とは喜多川 泰の「賢者の書」第三の賢者の章に出てくる言葉です。
ぼくらのストレスはたいてい人間関係によるものです。他人を上か下かで人を見てしまう習慣とは別れましょう。本来の人の価値に上下はないはずです。縦の関係から横の関係に視点を変えましょう。
ぼくたちは成長を続ける限りどうしても望まざる自分を突きつけられます。人との係わり合いの中でも自分の未熟さや弱さがさらされる場面が必ずあります。天才でもなければ傷つくことなく成長することなんて不可能です。
傷の痛みを知っているからこそ他人を労われるんです。
傷つくことを避けたくて成長を拒む人は多いです。成長を続けられる人は傷の痛み以上に成長することに喜びを感じられる人です。この気持ちは誰の中にもあるものです。
成長するとは変化したものを受け入れるということです。変化を受け入れるということは勇気がいることです。勇気の先には失敗があるかもしれません。いや、必ずあります。でも成功というものは失敗の先にしかないんです。
ぼくたちの暮らしは人々の勇気の結晶にあふれています。使っているスマホも、住んでいる家も、乗っているバスも歩いている道路もすべては数え切れない人達が数え切れない人間関係を経て数え切れない失敗と成功をくりかえしてできたものです。すべては勇気の賜物です。
この続きはまた別の回で書こうと思います。
今日も読んでくださりありがとうございます。
参考書籍
劣等感と人間関係 アドラー心理学を語る 野田俊作
賢者の書 喜多川 泰