運命を変えたければ自分が変わろう
親は自分で選べません。親子の関係は運命的にぼくらが与えられたものです。親のことを考えたり、親と一緒にいる時どんな気持ちになりますか?安心感だったり明るく暖かい気分になりますか?辛い時も前へ進む勇気がわいてきますか?
ストレスを感じたり、窮屈で重苦しい気分になったり、自分をネガティブにしてしまうようならその関係はちょっと問題があるといえます。
関係を良くする方法が一つだけあります。それは自分が変わることことです。
- ネガティブな自分を変えたい
- 今の親子関係に充分満足しているか
- もっといい親子関係にしたい
- 自分が変われば親子関係は変わる
課題の分離
アドラー心理学では他者と自分の「課題の分離」をすることが人間関係を結ぶ上でとても重要だと言っています。
まずは「これは誰の課題なのか?」を考えましょう。そして課題の分離をしましょう。
どこまでが自分の課題で、どこからが他者の課題なのか、冷静に線引きするのです。
そして他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない。これは具体的で、なおかつ対人関係の悩みを一変させる可能性を秘めた、アドラー心理学ならではの画期的な視点になります。
~「嫌われる勇気」より抜粋
家族関係の悩みから自分を解放する
それまで当たり前に聞いていた親の言葉にある時ふと疑問が生じます。この人はぼくを見ていないんじゃないか。いつも自分のことばかり見ているようだ。ぼくのためと言ってるのは、全てうそで、実際は自分の理想にぼくをあてはめて自分を満足させようとしているだけなんだと。
課題の分離ができていない親子関係では起こりえることです。
子供というのは成長していくものです。体はもちろんのこと、目に見えない心もまた日に日に自立に向けて成長していくことはごく自然のことです。課題の分離を知らない親はどこまでも子供は自分がコントロールできる、またはしなければならないと考えているようですが、それは大きな間違いです。
ぼくにとって親は家族という小国の支配者でした。親子の関係はすなわち支配する者と支配されるものでした。掟、つまり自分たちの価値観にそぐわない行為をすれば相応の罰を受けて当然という考えのようでした。両親はトップレベルの高い教育を受けており、大変まじめに自分たちの課題に取り組むタイプではありました。ただ私の勇気をくじくということに関しては熟練の職人のように巧みでした。ぼくは一体誰の人生を生きているのかすらよくわからずにいました。自分の居場所が見い出せぬまま、逃げるように家をでました。自己嫌悪と罪悪感を抱えた流刑者のような気持ちであちこちを転々としていました。
ぼくは長いこと自分が自分の人生を思い通りにできないのは過去の家庭環境という原因があるためだと心の奥底で思っていました。
まず自分の課題が何かを知りましょう。アドラーは人が乗り越えていかねばならない人生の課題として人生のタスクと呼ばれる三つの課題を取り上げています。
「仕事のタスク」「交友のタスク」「愛のタスク」
これらのくわしい内容については今は書きません。人が成長していく上で向き合っていかねばならない対人関係のことだと考えて下さい。
アドラーはまた人間の行動面と心理面のありかたについてつぎのような目標を掲げています。
行動面の目標
- 自立すること
- 社会と調和して暮らせること
行動を支える心理面の目標
- わたしには能力がある、という意識
- 人々はわたしの仲間である、という意識
人生のタスクと向き合うことでこれらの目標を達成しようとするわけです。
これだけ見ても以前のぼくがいかに自分の課題から逃げるために体よく過去の家庭環境などを持ち出していたかがよくわかります。アドラーがいうところの「人生の嘘」です。
ぼくたち一人一人には幸せに生きる能力があります。そして人の人生ではない自分の人生を生きることこそ幸せを感じる唯一の生き方なんです。今より少し顔を上げるだけでも世界はずっと広くなります。
読んでくださりありがとうございます。もっと更新できるようにがんばります。
参考書籍:嫌われる勇気